介護ベッドのオカセイ > オカセイコラム > 低栄養に注意2
前回のコラムでは、低栄養とは何か、その原因や低栄養に陥るとどんな問題が起きるのかといったことをお伝えしました。今回は、低栄養の防ぎ方をお伝えしていきます。
高齢になると、あっさりした食事を好みがちで、肉類を食べる回数が減ってしまいます。肉類のたんぱく質が不足しがちなので、注意しましょう。「メタボにならないように、食事を少なめに!」などと聞いたことがあるかもしれませんが、高齢になったらそれではダメです。
お肉やお魚などの動物性蛋白質、野菜、大豆製品などを毎日偏らないように食べることがポイントです。さまざまな食品をバランスよく食べることが理想です。筋肉の維持に欠かせないタンパク質は意識的に摂るようにしてください。
筋肉量を増やすためには、1食あたり20〜30gのタンパク質を摂ることと、運動をすることが重要です。牛乳や乳製品には、体内で作り出せない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。消化や吸収も良いので、食欲がないときや、タンパク質が不足しているときに牛乳やヨーグルト、チーズなど積極的に摂るとよいでしょう。
乳製品には、ミルクプロテインというタンパク質が含まれています。筋肉の合成を促進する成分が特に豊富で、運動後にとると筋肉を効果的に増やすことができるといわれています。
年齢を重ねると「健康の為には粗食であること」と思いこみがちです。しかし、高齢だからこそ、意識してしっかりと栄養を摂らなければいけません。
メタボ(メタボリックシンドローム)を気にするよりも、心身の衰弱(フレイル)や筋肉・筋力の低下(サルコぺニア)を防ぐ食事をするように心がけましょう。いろいろな食材を使って、食べやすい形で、しっかり食べられるように工夫しましょう。
一度に食べられない時は、食事と食事の間に牛乳やチーズなどの乳製品を食べたり、おやつに果物を食べたりするのも有効です。一度に全部!と思うとプレッシャーになってしまうので「その日1日の中で何回かに分けて摂ろう」「前後の日を含めて調整しよう」とゆったり構えてバランスを取るようにしてくださいね。
ご家族はぜひ、食事を楽しめるような環境づくりをしてあげてください。食欲があまりないときでも、食べることが少しでも楽しくなるようにしたいですね。
食事がしっかりとおいしく食べられることは、元気な印。バランスの良い食事は、健康の基本ですね。
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